日本で唯一の海中ダム!鷹島ダム

日本で唯一の海中ダム!鷹島ダム

鷹島の農業を支える海中ダム

長崎県松浦市鷹島町、里免日比の浦田比水路水系浦田比水路には、「鷹島ダム」というダムが建設されています。このダムは灌漑用重力式コンクリートダムです。ちなみに灌漑用水というのは、外部から農地に人為的に水を送ることをいいます。農作物の増産や景観の維持、土壌の緑化などの効果があります。鷹島~九州島の海峡・日比水道に面していて、湾の湾口を閉じて海水/淡水の比重差を利用して脱塩と淡水化を行なっていて、島内のほとんど全域である242ヘクタールに灌漑の用水を供給しています。
このダムの一番の特徴は、日本で唯一の「海の中にあるダム」ということです。特徴的なダムなので、日本ダム100選にも選ばれています。

鷹島の歴史とダム

鷹島というのは鎌倉時代にモンゴル襲来があった島であり、海に面して慰霊碑が立てられています。鷹島は43kmの島で、この島は昔から慢性的な水不足に悩まされてきました。降雨や河川が少ないため、安土桃山時代より「六本幟」と呼ばれる雨乞いを行っていたほどです。長らく続いている水不足に対応するため、平成6年・日本初となる海中ダム、鷹島ダムが建設されました。
鷹島ダムは「海中ダム」といっても海の中にダムがあるわけではありません。実際は入り江を堤防によって閉鎖し、脱塩・淡水化している「人工の海底湖」という感じになっています。
この鷹島ダムは鷹島の灌漑用水をまかなっている、この島で行われている農業の生命線なのです。

特徴的な構造が観光スポットにもなっている

鷹島ダムは真下が漁港になっているところも特徴的です。堤体背面には前述の「六本幟」などが描かれており、島の玄関である日比港を行き交うフェリーより個性的な景観を見られます。
ダム湖の周辺には、展望所や遊歩道、公園もあり、春には芝桜が咲いて、公園にあるダム湖に注ぐ「せせらぎ水路」にはメダカ・アメンボ等がいます。夏にはホタルが幻想的な姿を見せるので、地域の方たちの憩いの場になっています。鷹島海中ダム湖では住民参加のダム湖周辺の清掃が毎年1回あり、ダムの機能を保ち、景観なども保持しているのです。

記事まとめ

鷹島の農業を支えている鷹島ダムは、日本で唯一の海中ダムとしてダム100選にも選ばれています。鷹島に訪れたときは立ち寄ってみたいスポットではないでしょうか?